近年、銀価格は急激な高騰を見せています。

2026年1月5日現在、田中貴金属工業の店頭小売価格(税込)は1gあたり420.97円を記録。 

2025年11月に266円だった価格がたった1ヶ月程度で420円台に達する急騰ぶりが話題となっています。

では、この高騰の原因はいったいどこにあるのでしょうか?

銀価格高騰の原因は主に「工業需要拡大」と「供給不足」の2つ。

1つめの工業需要の拡大ですが、銀は導電性が高くありとあらゆる電子機器に不可欠な素材です。

近年では再生可能エネルギー移行が進み太陽光発電の需要が年率2桁で増加し、EV市場の成長も加速。

特に銀を使う産業が伸長している中、「銀の代わりになるマテリアル」探しにどこも苦労している状況です。

銅は銀とほぼ同程度の導電性ですが酸化しやすく、高温で性能が落ちやすい。

アルミは安くて軽い代わりに酸化しやすく、 導電性が銀の約60%と低いため高性能製品には不向き。

金やプラチナは耐腐食性や導電性に優れる代わりに銀よりもずっと高価なのが悩みの種…

つまり、画期的な合金や複合素材の開発などで「銀のちょうど良い代替品」が見つかるまでは、工業製品が増えれば増えるほど銀の需要が高まってゆくと言えるでしょう。

では、銀の供給についてはどうでしょうか?

銀を手にする方法は鉱山で掘るか、古い銀をリサイクルするかの2つ。

まず、使われなくなった製品から銀を取り出してリサイクルする手法ですが、そもそも再利用で取れる銀が需要に対して全く足りないというのが現実です。

次に鉱山からの銀の採掘ですが、現状で取れている銀が足りていない以上、新規に鉱山開発を進める必要があると言えるでしょう。

新規鉱山の開発には、鉱山発見から地元当局の発掘許可取得、投資や設備建設といったステップを踏む必要があります。

しかし、地元住民の反対や資金集めなどのハードルをクリアするのに時間がかかり、鉱山発見から採掘開始までは5年から20年ほど掛かると言われています。

こうした状況を踏まえると銀の価格推移は上昇が続くことが予想されます。

当然ながら、利益率確保のためにジュエリーブランドの多くは2026年にどんどんと値上げを敢行してゆくはず。

「今が一番安い日」と考え、狙っていたシルバージュエリーを買っておくのが賢いかもしれません。